サッカーのお話

今年2度目の監督交代に思うこと  

9月8日、色々人事が動きました。

取締役強化本部長 宮本功(取締役兼一般社団法人セレッソ大阪スポーツクラブ代表理事)
トップチーム監督 ペッツァイオリ→大熊裕司(アカデミーダイレクター兼U-18監督)
トップチームコーチ ラキース→小菊昭雄(強化部課長)
               田島一樹(U-18コーチ)
               村田一弘(U-18コーチ)

ペッツァイオリ監督について

まずはペッツァイオリ監督について。
彼を語る上での前提として、社長の言葉があります。
http://webcache.googleusercontent.com/search?q=cache:lVMqH_6v8z8J:wap.bbinfo.cn/ReadNetting/diamondforcolormobile.do%3Fmethod%3Dlry%26id%3D11717%26path%3Dmethod%3Dindex+&cd=28&hl=ja&ct=clnk
「タレントを揃えることで成立しているバルセロナやバイエルン・ミュンヘンを目指すことは不可能です。しかし、香川選手が活躍したドルトムントのサッカーはセレッソでも目指せると思います。」
セレッソはドイツ、それもドルトムントのサッカーを目指そうとしたのではないか。
そのためにドイツ代表の育成畑のペッツァイオリ氏を招聘したのでは。

セレッソは育成型クラブです。
育成型クラブとは選手を育成するクラブという意味もありますが、
トップチームのサッカーに合った選手を育てるという意味もあります。
セレッソのサッカーとは何か。
それを定義する上で、ドイツのやり方を植えつけようとした。
こういう意図だったのではないでしょうか。


ただ、今までのセレッソはレヴィーというブラジル人のサッカー。
理論的なサッカーではなく、どちらかといえば感覚的なもの。
セレッソがもう一段階上にいくためには、レヴィーのサッカーから何かを変える必要があった。
今年レヴィーを留任させていればという声も聞きますが、
いずれはレヴィー離れしないといけません。
また、選手にお金をかけたいけど、スタッフにお金がかかりすぎているという現実もあり、
個人的にはレヴィー後に進むのもアリだと考えていました。
(ただ、なんでそれがポポヴィッチになったんだろ?という疑問はありますが)



話を戻すと、ペッツァイオリ監督のサッカーは、
セレッソではやったことのないやり方だけに習熟には時間がかかります。

ペッツァイオリ氏の練習メニューは欧州チームのA代表にも関わっている
ルーカセン氏のトレーニング理論を参考にしているようで、
今回もシーズン途中に就任したクラブで4週間でコンセプトを植えつけるメニューを
ルーカセン氏に貰ったといいます。

ただ、結果が出ない。
布陣や選手交代はそんなに間違っていないのに勝てない。
やろうとしている前で奪うところまではできているが、そこからの攻撃がうまくいかない。
苦し紛れのパスをカットされ、カウンターを食らって相手を追いかけるシーンが目立つ。
やってるサッカーは悪くないけど、攻め切れなかったりガス欠で
勝点を落とすことが多々ありました。

ルーカセン氏のコンセプトを植え付けるメニューは悪くなかったんでしょうが、
和歌山キャンプで怪我やW杯からの合流遅れでメンバーが揃わなかったこと、
そして、このサッカーをやるには運動量が必要で、日本の夏には不向きといった部分があったのでは。


ペッツァイオリ監督は決して無能というわけではありません。
交替も選手起用も間違ってないし、
相手の戦術やシステム変更に対応して適切な布陣に修正するという面でも、
いろんな引き出しを見せてくれていました。
戦術的にも今のドイツサッカーの王道なやり方だし、ここに目を付けること自体は悪くない。

ただ、このサッカーをやるなら戦術・体力両面で鍛える必要があったし、
メンバー構成もこのサッカーを考えて編成するべきでした。
夏のマーケットでの補強も監督が来る前に決まっていましたが、
監督の考えが反映されていたのかどうか。
もう少し早く交替していればミッチが残っていたかもしれないし、
他の補強もできていたかもしれません。
攻めきれなかったり、終盤ガス欠で失点したりして、
リーグ戦勝ち星がつかずにここまできてしまい、結局解任。
秋ぐらいに合意、チームを良く見た上で補強なら、結果は違ったでしょうが、
正直、タイミングが悪かったよなぁ・・・。



後任について


さて後任について。
肩書きを見ればわかるように、全員内部からの配置転換です。

今までの経緯を考えた上で今回の人事を見ると、
「あぁ、そういうことなんだろうな」と気がつくでしょう。
ただ、今回はそこについては触れません。


まず取締役強化本部長になった宮本さん。
この肩書きは今までなかったものです。
強化部長の勝矢さんを残したままでその上の立場の役職を作ったことにより、
勝矢氏が実質的に降格したと見るのが正しいでしょうか。


セレッソサポーターが初めて宮本さんを認識したのが恐らく2007年のあの時。
当時J2で開幕ダッシュに失敗し、都並監督が解任となった時期。
社長に説明しろとサポーターから突き上げを食らい、
試合の日に現キンチョウスタジアムだっけな?そこの会議室で説明会がありました。
当時の出原社長が来ると思っていたサポーターの前に現れたのが宮本さん。
社長がこなかったことに切れかかっているサポーターに丁寧に説明したものの、
結局サポーターは応援拒否を決めて説明会を終了。

一応その時の顛末を書いておくと、
サポーターは試合後に長居第2競技場の出入り口を全部人の壁を作って封鎖し、
社長をスタジアムに閉じ込めました。
クラブ側は結局長居第2のメインスタンドを開放して急遽説明会を実施。
社長がトラメガを使って説明をしていました。
(ちなみにこの時に就任したのがレヴィークルピです)

その後、クラブ側は数ヶ月毎にサポーターとのミーティングを行い、
その度に宮本さんが前に立って様々なビジョンを語ったり、
要望を聞いて取り入れるようになっていきました。
キンチョウスタジアムへの移転と改修、
ハナサカクラブの設立、練習場の舞洲移転。
そこからの大きな変化にはいつも宮本さんがいました。
セレッソサポーターにとって、クラブの成長の裏にはいつも彼がいたという認識です。
詳しくは先日出た「セレッソアイデンティティ」という本を見ればわかると思います。
肩書きも社団法人の理事になったり、セレッソの取締役になったりと、
サポーターの中には、将来セレッソの社長になることを期待している人もいるほどです。


トップチームの編成についてはどうでしょうか。
色々話を聞いていると、アカデミーでもスカウトや進路相談という意味で、
編成にも色々関わっているようです。
また、育成についてもトップチームの動向を見ながらやる部分もあり、
そういった目もあるのではないでしょうか。
ともあれ、梶野氏がいなくなり勝矢氏がこの状態であることを考えると、
強化部のトップにつくには、内部では他に人材が見当たらないのも確か。



監督については既報通り大熊さん。
未だに大宮の監督だった大熊清さんと勘違いしている人がいますが、
実の弟で、アカデミーの現場トップです。
U18を率いていることから、今いる選手も指導を受けた選手が多く、
選手をよく知っているといえるでしょう。


個人的に一番驚きなのは小菊さんのコーチ就任。
小菊さんはレヴィー時代にも控え選手へのメンタルケアをしていて、
控え選手が腐らなかったのは彼のおかげという話もあります。
今のセレッソの状況で彼の果たす役割はとても大きい。
また、ソアレス→レヴィーと監督交替した年、
天皇杯の指揮をしていた実績もあります。

ただ、小菊さんは今年S級ライセンスの講習のため、
現場から強化部へと異動したと言われています。
実はこの発表のあった9/8から短期講習が始まる予定でしたが、
このコーチ就任で、恐らく講習は諦めることになるのではないでしょうか。
チーム都合でS級を諦めることになるなら、
当然その後に取り直しの機会を与えるべきでしょうし、
今後のセレッソのS級講習の推薦枠が1年分遅れることになります。
そうなると、例えばモリシであったりその他の人が受講する機会が遅れるでしょうし、
色々影響しそうです。


そして村田さん、田島さんもトップコーチ登録。
ここはアカデミーと兼任だっけ?


宮本ー大熊ー小菊のラインは、現状のセレッソでの最強の切り札だと思います。
ただアカデミーのリソースをトップに割り振ったことで、
アカデミーの方がおろそかになる可能性も。
育成型クラブを名乗っているだけに、
一番大事な部分に手をつけるのは、正直どうかとも思います。
でも、このまま何も手を打たないで降格ということの方が
もっと影響が大きいと判断したんでしょうね。



今回の人事、色々思うところがあります。
この人事は、宮本さんが決めたといいますが、
何故このタイミングで宮本さんがその立場になったのか。
これについては特に報道にあがっていません。
色々思い当たるところはありますが、ここの経緯は知りたいところ。
ただ、もし想像している通りなら、少なくとも今年は知ることはないだろうなぁ



何にせよ、もう切り札は切りました。
腹くくってやるしかないです。
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各国の外国人枠についてまとめ(2014年夏編)  

今日は各国の外国人枠の違いについて調べてみようと思います。
なお、一応調べてはみたものの明確なソースがないものもあるので、
情報が古かったり間違ってたらごめんなさい。

まずは日本から。

日本(J1/J2)
・外国人枠3名
・アジア枠1名
・提携国枠1名
・アマチュアorC契約枠2名
・在日外国人枠1名
 (『日本で生まれ』かつ『日本で義務教育中であるか日本の義務教育を終了したか日本の高校・大学を卒業した』者)
※合計5人まで
http://www.j-league.or.jp/release/000/00005486.html

日本における外国人枠の扱いはこんなところです。
提携国枠とは、アジア戦略の絡みでJと提携している東南アジアの国の選手が対象となります。
Jリーグが提携しているのは
タイ・ベトナム・ミャンマー・カンボジア・シンガポール・インドネシアの六カ国となります。
なお、上記URLにはインドネシアはありませんが、2014年1月に提携国となりました。



次に日本以外の国について調べてみました。
と、その前に予備知識をいくつか列記しておきます。

EU加盟国は基本的に他のEU加盟国の選手を外国人とカウントしません。
これでEU圏内国でサッカー選手が自由に行き来できるようになり、
空いた外国人枠にその他の国の選手が移籍しやすくなりました。
日本人の移籍が多くなったのも、これが関係しています。
ただ、無条件にそれを許していると自国選手の働き場がなくなるため、
外国人の人数に上限を設定したり、自国選手枠や育成枠のような枠を作って
自国サッカー選手の育つ余地を作っているところもあります。
EU加盟国についてはいくらでもネットの記事があるので、ここでは割愛します。

またEFTA(欧州自由貿易連合)加盟国も同じ扱いをしている国がいくつかあります。
現状のEFTA加盟国はアイスランド・ノルウェー・スイス・リヒテンシュタインで、
いずれもEUには加盟していません。

その他ACP諸国(コトヌー協定加盟国)も扱いが違う場合があります。
ACP諸国とはアフリカ・カリブ海・太平洋諸国のことで、
EU諸国とACP諸国の間で結ばれた国際協定をコトヌー協定といいます。
対象国のリストは
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%95%E3%83%AA%E3%82%AB%E3%83%BB%E3%82%AB%E3%83%AA%E3%83%96%E6%B5%B7%E3%83%BB%E5%A4%AA%E5%B9%B3%E6%B4%8B%E8%AB%B8%E5%9B%BD
になります。
アフリカの選手が欧州に来ているのはこの辺りが大きいんでしょうね。

これらを踏まえて、各国の外国人枠についてまとめてみました。
ここからは情報だけ列記していきます。



欧州

ドイツ(ブンデスリーガ)
・ドイツ国籍6名必須
・地元育成枠6名必須
※上記12名以外は自由

参考)フットボールサミットの外国人枠について書かれた記事
http://www.footballchannel.jp/2014/03/17/post31023/


イタリア(セリエA)
・外国人「保有」に関する規定はないが、外国人の「獲得」について制限がかかる。
・EU加盟国・EFTA加盟国は外国人にカウントされない
・イタリア人女性と結婚/10年以上イタリアに居住するとイタリア国籍取得可能
・国内移籍の場合、外国人でもカウントしない(長友のチェゼーナ→インテルはノーカウント)
・獲得制限については以下の通り(いずれも国外からの選手獲得に制限がかかる)
  外国人保有0名→無条件で3名獲得可能
  外国人保有1名→無条件で2名獲得可能
  外国人保有2名→1人目は無条件で獲得可能。2人目は保有している外国人1名を国外に放出or契約解除
  外国人保有3名→1人目は無条件で獲得可能。2人目は保有している外国人1名を国外に放出(契約解除は無効)

参考)フットボールサミットの外国人枠について書かれた記事
http://www.footballchannel.jp/2014/03/17/post31023/2/


イングランド(プレミア)
・外国人を直接制限する方策はないが、後述するホームグロウン制度がある
・外国人の就労ビザの発給条件が厳しい
 (原則過去2年間のAマッチに75%出場。未達でも審議により特例もあり)
・EU加盟国・EFTA加盟国は外国人にカウントされない
・イングランド・ウェールズ・スコットランド・北アイルランド・アイルランド国籍の選手は国内選手扱い
・22歳以上の選手は最大25名で、そのうちホームグロウンプレイヤーを8名登録する必要がある
 ※21歳の誕生日を迎えるシーズンにおいて3シーズンもしくは36ヶ月以上
  イングランドorウェールズでプレーした選手(国籍問わず)
・8名未満の場合は25名枠から削減(実質ホームグロウンプレイヤー以外は17名まで)
・21歳以下の選手には制限なし

参考)フットボールサミットの外国人枠について書かれた記事
http://www.footballchannel.jp/2014/03/17/post31023/3/


スコットランド
・ホームグロウン制度以外、イングランドと同じ


スペイン
・外国人枠3名(保有・出場ともに)
・EU加盟国・EFTA加盟国は外国人にカウントされない
・トルコおよびACP諸国(コトヌー協定加盟国)もカウントされない
・市民権を得た選手(5年以上居住)はカウントしない


ポルトガル
・登録6名、出場4名
・EU加盟国は外国人にカウントされない
・ブラジル人はポルトガル人と同じ権利を有するため制限なし


フランス
・外国人枠3名(保有・出場ともに)
・EU加盟国・EFTA加盟国は外国人にカウントされない
・トルコおよびACP諸国(コトヌー協定加盟国)もカウントされない


オランダ
・外国人の制限はない
・自国枠がある模様(但し人数は不明)


ベルギー
・外国人制限なし
・自国枠もない?

スイス
・スーパーリーグ(トップリーグ)の外国人枠は5。以下、カテゴリー毎に異なる。
・リヒテンシュタイン籍の選手は国内選手扱い
・EU選手は国内選手扱い
・15-21歳のシーズンに3年間スイスリーグに在籍したか、36ヶ月在籍した選手は国籍関係なしに地元枠とする

参考)スイススーパーリーグの公式HPにあるドキュメント。
http://www.football.ch/de/Portaldata/1/Resources/dokumente/offizielle_dokumente_/2014/WR_D_2014_Junineu.pdf
上記URLのArtikel 170-171辺りに記載あり(ドイツ語)




アジア

中国
・リーグ戦では最大7人登録可能。
・ACL時は3名+アジア枠1名になる


韓国
・3名+アジア枠1名
・北朝鮮の選手は外国人とみなさない
・外国人選手はGKとして登録・出場できない
http://ja.wikipedia.org/wiki/K%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%B0%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%B7%E3%83%83%E3%82%AF


タイ
・試合出場は3名+アジア枠1名
・保有は外国人7名
・2015シーズンから5名(3名+アジア枠1名+ASEAN枠1名)に縮小予定

参考)岩政選手のブログ
http://ameblo.jp/daiki-iwamasa/entry-11834985466.html


オーストラリア
・現状5名
・2015/16シーズンに4名に縮小、将来的に3名+アジア枠1名に合わせる予定。

参考)2015/16シーズン以降の外国人枠縮小に関する記事
http://qoly.jp/2014/02/18/21435-20140218-australia


北米

アメリカ(MLS)
・外国人枠はリーグ全体で152枠。19チームに8枠づつ分配。但しこの枠は取引可能。
・カナダのクラブはカナダ人を外国人とカウントしない
・国内選手とは、米国市民、永住者(グリーンカード保持者)、その他特別な状況(難民や亡命ステータス)の保有者

参考)MLS公式HPのドキュメント
http://pressbox.mlssoccer.com/content/roster-rules-and-regulations


欧州については基本的にEUという枠組みの中で選手が自由に行き来できるようです。
また、地元枠や育成枠を作ることで外国人という枠組みを取っ払うリーグもいくつかあります。
選手の行き来が激しいだけにそれぞれの国に戦略があって状況が違うこともあり、
今後も流動的かもしれません。


アジアに関しては、国ごとに細かい違いはあるものの、
基本的に3+アジア枠1という方向に収束していく気配です。
ただ中国の保有枠7というのは、ハズレ覚悟で外国人をかき集めて、
使える・機能する選手だけACL投入なんて力技が可能なんで、正直ずるいっすw
それは冗談としても、ターンオーバーできる選手層の厚さはこういう側面もあるんでしょうね。
ただこの枠を全部埋められるクラブもそうそうなく、
広州恒大にしても、中国代表をかき集める方向になっているようではありますが。

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